KYO-KAN 営業!気づくブログ

株式会社KYO-KANの研修を受講してくださった方用のブログです。 このブログには「答え」はありません。あるのはあなたの営業に役立つ「質問」です。 メルマガのバックナンバー閲覧用としてご活用ください。

2022/11/30 もっと大切にされたい!

2023/12/13

私は勤続30年、
会社一筋のサラリーマン(転勤族)。

この度、会社から辞令を受け、
例のごとく転勤で
縁もゆかりもない土地にやってきた。

私はお酒を飲むのが好きなのだが、
転勤先にはお酒好きの人が少なく、
内気な性格も手伝って、
数ヶ月経った今も、飲み仲間はできず…。

週末になると、
一人で社宅の近くにある居酒屋さんへ
行くようになった。

たまたま入った居酒屋さんは、
料理もそこそこ美味しいし、
比較的一人でも居心地は悪くなかった。

次の週末もその店へ足を運んだ。

「いらっしゃいませ!何名様ですか?」
と聞かれ、
「一人です」と答え席に案内される。

先週も一人だったし、店の人から
「一人で来ているということは、
友達が居ないおじさんだ」と
思われているのかなと、
どうでも良いことが頭をよぎる。

その次の週末も、
特に何も意識することなく、
その店へ足を運んだ。

「いらっしゃいませ!何名様ですか?」

「一人です。」

先週と同じやり取りを機械的に済ませ、
カウンターの隅っこで一人酒。

その日は、何となく体調もよく、
普段よりお酒が進んだ。

なので、ほろ酔い気分のまま、
新しいお店を開拓するために、
近くの店を、もう一件ハシゴしてみようと、
少し歩いた。

二件目として、偶然入った焼き鳥屋さんは
とても繁盛している店だったが、
一人で居ても、居心地はなかなか良かった。

社宅の近くで通える店がもう一件増えて、
少し嬉しくなった。

次の週末は、いつもの店ではなく、
見つけたばかりのその焼き鳥屋さんをチョイスした。

ガラガラっと入口を開けた瞬間、
焼き鳥を焼いている店主と目があった。

店主は私の顔を見て、何かに気づいた表情で
「あっ、いらっしゃい!」と。


この時、私は
不意に何とも言えない温かい気持ちになった。


店主が私に向けて言った
「あっ、いらっしゃい!」の「あっ」は、
先週来店した私を認識してくれている
「あっ」だと感じたからだ。

特に会話をしたわけではないのに、
私が先週この店に来たことを
「憶えていてくれた」と、感じた。

私の思い込みかもしれないが、
この焼き鳥屋さんでは、
最初に通っていた居酒屋では
感じることができなかった温かさを
少し感じた。

その翌週もその焼き鳥屋さんを選んだ。
三回目の訪問だ。

どうしても、
この店の焼き鳥が食べたいというわけではない。
店主さんが私のことを
本当に憶えてくれているか確かめたかったのだ。

そして店の前に着き、
少し緊張しながら入口を開けた。

私が店に入ると、
店主は私を見て嬉しそうな表情で
「おっ、まいど!いらっしゃい!」と。

今回の「まいど!いらっしゃい!」で、
私は確信した。

この店主は私のことを完全に認識し、
憶えてくれていると。

しかも、私が来店したことを
嬉しいと思ってくれているように感じられた。


それからというもの、
私はほぼ毎週末この焼き鳥屋へ通った。


当然、焼き鳥が美味しいというのもあるが、
店主の嬉しそうな「まいど!いらっしゃい!」
の言葉が聞きたくて通っているようなものだ。

この店に行くと、「大切にされている」
「私は価値のある存在だ」
とまで感じてしまうのは、
自意識過剰なのだろうか…。


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◆あなたの活動に変換する質問◆

・あなたのお客様は、あなたから
「大切にされている」と感じていますか?

・「もっと大切にしてほしい!」という
お客様の声なき声を聴けていますか?

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-人間関係